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第179話

んん、お腹の下もぞもぞする おしっこしたい と、もじもじと脚を擦り合わせて寝返りをうつ 起きなきゃいけないのはわかっているけど 眠くて眠くて意識は浮上しきれなくて 我慢しきれなかったおしっこがじょわ、と少しだけ出るのがわかる あぁ、ちょっとおしっこでた、 もういいや、とそのままおしっこをする おしっこしたかったから気持いい お腹の下が軽くなって スッキリすると気持ちよくて ふうぅ、と息を吐く お腹スッキリした、 おしりの下もぬくぬくして温かかった しかし、すぐにおしりの下のぬくぬくが 冷たくなって 気持ち悪くなってモゾモゾ動く 寝てたいのに、不快感で寝てられない まだ寝たい、 『んんんん、』 ねむい、起きたくない、と思いながらも 不快感がどうにもならなくて目を覚ますと 『…あ、』 目を覚ますと気付いてしまう がばりと起き上がって確認すると 冷たくなっていてぐじゅっとおしりの下で音がした おねしょだ、 またおねしょしてしまった どうしよう、今日クリスマスイブなのに きょうへいの実家に行くまでにもう1週間もないのにまたおねしょした しかも4日連続だ こんなんじゃ、きょうへいの実家でもおむつっていわれる コタがいるからおむつなんて絶対したくないのに それに、おもらししなくても おねしょがばれたらきょうへいにいつまでも赤ちゃんだと思われる それはいやだ どうにか、ぱんつの中に収まったおねしょ それにきょうへいはまだ今は寝ていた きょうへいに内緒にして後で洗って洗濯機に入れておこうと決めてそっとベッドから抜け出す 前にパンツ隠して怒られた事あるけど あれはバレたからだ ちゃんとバレないように隠せばいい 前はテレビの裏とか ベッドの下とかに隠したからバレたけど 今日は洗濯の棚の下の所に隠そう そしたら後でシャワーする時にさりげなく洗えるし とりあえず洗面所にいってスウェットを脱いで そっとパンツを下ろすと お兄さんパンツは おねしょでびしょびしょでもこもこになっていた 『いっぱいおしっこでてる、』 おしっこ気持ちよかったもんなあ あんまり意識なかったけど それだけはなんとなくわかる 『出る時は気持ちいいのになあ』 出たあとは最悪だけど とりあえず、とそのまま 折りたたんで洗濯機の横のラックの下に隠して確認するために立ち上がる 『んー、まだ見えるかも』 と、上から見ると ちょっと影が見えて もうちょい奥にしよ、と しゃがんでもう一度奥に入れ込む よし 『これでばれない』 と、しっかりパンツが隠れたことを確認して 新しいパンツを履こうと寝室に戻ろうとした時だ 「シーバ。尻丸出しで何やってんだ?」 と、にやにや笑ったきょうへいが 洗面所の入口の所に立っていた 『わ』 いつから居たんだよ、 というか、見られた… 『…いつから、きょうへい』 「どうした?」 と、きいてくるから パンツ隠したのはバレてないかもしれない、 『……』 「なにしてた?祈織。ちゃんと俺に話しな」 『…なんも、』 「なんで尻丸出しなの?」 『…これは、着替えるところだから、』 「なんでお着替え必要なの?」 『…あせ、』 「汗かいたの?下だけ?」 と、きっと嘘だとわかってんのに聞かれて恥ずかしくなる 「俺はお前の口からちゃんと聞きたいんだけど?」 『うん、』 「パンツは?」 『………、だって、』 言いたくない、 おねしょしたなんて 自分の口から言いたくない きょうへいにバレたくない、 「なに?ちゃんと話して」 『ない。パンツ無くなった』 「なんで?どこ行っちゃったんだろうなぁ?祈織のパンツ」 『…無くなった』 「そっか、じゃあお着替え続きするか」 と、きょうへいは新しいパンツを出してくれて 足元に広げてくれる 許してくれたのかな、と そこに足を通すけど 「あれ?祈織、おしっこのにおいするけど?」 と、おれの股間の辺りで鼻を動かされる 『な、っ!』 うわっ 恥ずかしい、 おれのおねしょしたおしっこのにおい、 きょうへいに嗅がれた 『ち、ちが、っ、』 「何が違うんだ?祈織のちんちんおしっこのにおいしてるぞ?あ、おしりもか?」 もう恥ずかしいし、 悲しいし、隠せてないのもわかるけど 嘘ついちゃったから続けるしかなくて なんも言えなくなってしまう 『やだ、』 「おしっこのにおいするからシャワーしちゃおうな」 と、きょうへいは新しく出したパンツを1度畳んでおれの腕を引きそのままバスルームにいれる 「シバ、自分で上抑えられるか?」 と、聞かれたから 頷いてスウェットの上が濡れないように お腹の上まで捲って持つと シャワーを流してくれるきょうへい すると、シャワーの音のせいか 温かいからか それとも、お腹の中に残っていたのか 背筋がプルっと震えて お腹の下がムズムズし始める 『きょうへい、』 「おしっこ?」 『…うん、』 脚、もじもじしちゃったから すぐにおしっこがしたくなったってバレちゃって 「しちゃいな」 そう言われて ちょっと迷ったけど きょうへいに背中を向けて 排水溝の方におしっこをする しゅうぅ、ぴちゃぴちゃ と、恥ずかしい音がシャワーの音に混ざってする シャワーでおしっこしちゃうからおねしょ治らなかったんだ、とまた悲しくなって 涙が滲んだ おしっこはすぐに終わって やっぱりちょっと残っていただけだった 『きょうへい、終わった、』 と、きょうへいに言うと すぐにまたシャワーで流してくれて 手で撫でて洗ってくれる 『…きょうへい、』 「どうした?」 『…おれ、本当はおねしょした、』 「うん」 『パンツ、洗濯機の横の棚の下、』 「なんで言えなかったんだ?」 『…だって、おねしょ嫌だったんだ』 「でも言えないの赤ちゃんだぞ?」 『赤ちゃんじゃねえし』 「おねしょしてそれ隠すのは赤ちゃんだ」 『…赤ちゃんって言われんのが嫌だったんだもん』 「隠す方が余計赤ちゃんだ」 『…赤ちゃんって言うなよ』 と、きょうへいはシャワーをやめてお風呂から出ていってしまったから 怒ったのかも、と焦ったけど 直ぐに戻ってきて ぺしょ、とおれの隠していたびしょ濡れのパンツをバケツの中に落として またすぐにシャワーをしてくれる 『なぁ、おこった?』 「怒った」 『怒んないで』 「じゃあ言うことあるだろ」 『…ごめんなさい、嘘ついて』 「うん、」 『嫌だったんだ、おねしょして、恥ずかしいし…赤ちゃんって思われるのも…それにもうすぐきょうへいの実家帰るのに』 「俺の実家?…なんで?」 『…コタが、いるだろ』 「あー、それで恥ずかしかったのか」 『それにおねしょはしたくない、』 「大丈夫だよ、もし実家帰るまでに治らなくても俺が絶対コタにバレないようにしてやるし」 それは嬉しいけど…気持ちの問題というか、 もちろんコタにバレるのは嫌だけど… それ以上にきょうへいに赤ちゃんって思われる方が嫌なんだけどなあ

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