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第180話

おれのほうが先に仕事終わるから 先に帰ってきょうへいの注文した チキンとケーキを受け取ることになったけど それが家に届くまでに時間もあるし 家で1人で待ってるのが暇だから ケンタッキーでチキンを買って帰ったが やっぱり時間が余って暇だったから アムプラを見ながら その動画に出てきた 輪っかの飾りをそこら辺にあったおせちのチラシを使って作って待っていた それでも暇すぎてきょうへいが帰って来るのが遅くてもう眠くなってうとうとしていた 腹減った、早くきょうへい帰ってこないかな 他に見たい動画も特にないし やる事もない そのまま玄関の方に移動しようとしたけど またきょうへいにあっちで待ってろと怒られそうだったから 今日はクッションとタブレットと毛布を持ってから玄関に向かった きょうへい遅い、早く帰ってこいよ できるだけ早く帰ってくるって言ったくせに もうケンタッキーもきょうへいが頼んだチキンも冷めていた 1人で待ってんの嫌なのに きょうへいは全然帰ってこなくて 早く帰ってくるって言ってたのに なんだよ、 いつもならもうちょっと我慢出来んのに なんで今日はこんなに寂しいんだろう イライラするのかモゾモゾ脚が動いて 見ている動画にも全然集中出来なくなる 早くきょうへいに会いたい 早く帰ってきて欲しい 時間はもう22時くらいになっていた クリスマスイブ終わっちゃう 遅い時間だからチキンもケーキも食わないかもしれない おれもご飯食べてないのに お腹は空いてなくて もぞもぞとその場で寝返りを打っていた その時だ 携帯がなって急いで出る きょうへいだ、 『もしもし』 「あー、祈織。悪い。遅くなった、もう」 と、きょうへいの声を聞いた瞬間だ じゅわ、となにか毛布の下で温かくなった事に気がつく 『あっ』 「どうした?」 そしてそれは気付いた時にはしゅうぅ、と音をたてどんどん広がっていき 反射的にぎゅっと先っぽを握っても 揉みしだいても 今さら止まるはずもなく 毛布の外に出て ぴちゃぴちゃと音を立てる 『あっ、っ、だっ、だめっ、』 「祈織?」 そしてお腹の中が軽くなってようやく分かった おしっこだ、おもらしした 『はぁ、』 「祈織?どうした?」 『ばか、』 「は?」 『…きょうへいが、帰ってこないから、』 「うん、」 『おもらし、した…』 言いたくなかったのに でもきょうへいのせいだ、と頭の中で思ってしまって きょうへいに言ってしまう 「そうだな、…、俺遅くなったからな、っ」 『きょうへいが、』 「祈織、ちょっと、まって、」 と、きょうへいの声が何故か少し遠くで聞こえる おれはもう散々待ったのに まだ待たなきゃ行けないのかな その時だ ガチャ、とドアが開く音と 「あー、濡れてる」 と、きょうへいの声 『…おそい、』 「悪いって。ごめんな。遅くなった。今下ついたからチキン温めておいてもらおうと思って電話したんだけど…先に風呂だな」 と、きょうへいはすぐに荷物を置いて タオル、とタオルを取りに行ってくれる 『………』 「祈織。いじけてんの?」 『きょうへいが、……帰ってこなかったからじゃん、』 いじけてない、 けど悲しいし 恥ずかしくて悔しい 「もうここで脱いじゃうか」 と、水溜まりの中で動けなくなっているおれの スウェットとパンツをまとめて下ろすから 明るいところで急に下ろされて恥ずかしくなる 恥ずかしくてちんぽを隠そうとしたのに 「ちょ、まだおしっこいっぱい付いてんだから触んな」 と、怒られてさらに悲しくなる すぐにきょうへいはタオルを腰に巻いて足を拭いてくれるけど 「……祈織、待ってるなら向こうで待てっていつも言ってんじゃん。なんでこっち居たんだよ」 『今日は、毛布持ってきたし、』 「俺が帰ってこなくて寂しくておしっこ漏れた?」 『…きゅうに、出た、忘れてた、』 きょうへい怒ってる、 おしっこ行くの忘れたからだ おれが、きょうへいのいうこと聞かなかったからだ 大人なのにおしっこ漏らしたし 考えれば今日は朝からおねしょして パンツ隠して怒られたから いい加減きょうへいも呆れたかもしれない 最近おもらししなかったから大人になったとおもったのに きょうへいにまた赤ちゃんだと思われる おねしょだけじゃなくておもらしもしたし、 「ほら、風呂」 と、手を引かれて どうしよう、と思いながらも きょうへいの背中を見ながらついて行くと きょうへいの首のところにつぅ、となにかが光ったことに気付く 『きょうへい、汗?』 「…あぁ、走ったから」 『どこ?はしったの、』 「駐車場から…階段走ってきた」 『なんで?』 「なんでって…お前がおしっこ漏らしたからだろ」 『…走ってきてくれたの?あつい?』 「あぁ、そうだな、」 『ええ、ここ8階だよ』 「エレベーター1番上の階にいたんだよ」 『外寒いよ?汗かいてるの?』 「しょうがねえだろ、階段上がったんだから」 『ええ、』 「なんだよ、その反応」 『きょうへいおれのために走ってきてくれたんだ、』 「あぁ、祈織待たせてたから」 『…仕事だから、しかたないじゃん』 と、さっきまで散々きょうへい遅いって怒ってたのに 今さら、物わかりのいいフリした言葉が出た 「早くキレイにしてやんねえとお前泣くだろ?」 『…泣かないし』 「泣きべそかいてたくせに」 『かいてない!』 「寂しくておもらししちゃってかわいいから早く祈織のところ行かねえとなって気が付いたら走ってた」 『かわいくねえし、』 きょうへいは風呂に着くと おれの服を脱がせて汚した所を手で洗ってくれる 「体冷えてるからちょっと浸かっときな」 『きょうへいは?早く、ちきん』 「あっち片付けたら俺も先風呂入っちゃうから」 あぁ、そうか おれのおもらしそのままだった ちゃぽん、と湯船に浸かってると 気持ちよくて悲しいのがだいぶ無くなってきた 早くケーキ食いたいなあ そう言えば浴槽に浸かるの久しぶりかも 最近シャワーばっかりでゆっくり入ってなかったな ちょっと眠くなってきた、 今日はきょうへいとえっちしたいなぁ、 お腹すいたなぁ と、3大欲求がすごく主張してきて とりあえず今すぐにできる眠くなってきたのが 1番強くでてきて うとうととしていると 「こら、風呂で寝んな」 と、きょうへいの声で起きる あぁ、きょうへい裸だ 『…ちんぽ舐めていい?』 「なんだよ、いきなり」 『なめたくなってきた、』 「…腹減ってんだろ、お前」 『うん、お腹もすいた』 「じゃあ風呂出てチキン食お」 『うん』 だっこ、と きょうへいの腕を引いて きょうへいと一緒に浴槽に入って上に乗っかる 『おもらし、片付けてくれたの?』 「あぁ、」 『ありがとう、』 「俺のせいだしなあ」 『…そうだよ、きょうへいのせいでおもらしした、』 「ごめんな、早く出てチキン食お」 『うん。ケーキ』 「ケーキ箱の中みた?」 『ううん、見てねえ』 「お前の好きそうなやつにしたよ」 『そうなの?』 「あぁ、」 おれの好きそうなやつにしてくれたんだ 嬉しい、早く食いたい でも、きょうへいの好きなやつじゃ無くて良かったのかな?

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