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第195話

病み上がりに おもらししたまま寒いところにいたのが行けなかったのか 祈織の熱がぶり返して 今日は帰る予定だったけど 祈織は体調悪いとき車に乗ると酔うことがあるから明日にずらそうとしていた ただ、タイミングが悪いことに 明日は大雪警報が出ていて 下手したら今日より帰るのに苦労する そして帰宅ラッシュと重なりそうで やむを得ず、体調の悪い祈織を連れて帰ることにした 「祈織、辛かったらすぐどっか寄るからすぐ言えよ」 『んー、』 と、大人しいが返事もする そしてぐったりとしていてあんまりしゃべらないが 案外普通で車に酔っている様子もない 念の為おむつを付けているが 吐いて汚す可能性も考え 着替えやタオルとおねしょマットはすぐ手の届く場所に用意してある 「祈織、多めに休憩挟むから沢山水分取っておけよ」 『んん、頭痛くてやだ、』 「お熱でてるもんな。寒いのは?」 『さむい、』 と、すんすん鼻を啜っていてもう泣く寸前だ 『なぁ、きょうへい、』 「どうした?」 『お参り、はつもうでしてない』 「…あぁ、そうだな」 『したいのに、』 「頭痛いし寒いから無理だって」 『だって、』 「ほら、泣かない」 『まだ、おいのりしてない、』 「今度しよ、元気になってから」 『……うん、』 「寝ときな」 と、頭を撫でるが 『頭痛くてねれない、』 「…薬持ってきてねえしなあ」 どっか薬局寄って買うか 熱はそんな高く無さそうなんだけどなあ 『…きょうへい、家帰るぅ』 「うん、帰ってるから」 『だってぇ、』 「つらいか?」 『だっこしたい、』 「…車だからできないだろ、」 『…わかってるし、』 「頭痛いんだろ、泣くともっと痛くなるぞ」 『だって、』 これは1度やっぱり薬いれてやんなきゃダメだな 「ちょっと薬局探すから」 『…うぅう、ん、』 よしよし、と頭を撫でて もうちょい耐えてもらうことにして 急いで薬局を探すが こういう時に限ってなかなか見つからない 「あー、あったあった、」 と、ようやく薬局を見つけて 車を止めるが 『やだ、おれも、いく、』 「薬買ったらすぐ戻ってくるから。外寒いし歩くの辛いだろ」 『だってぇ、やだ、おいてくなぁ』 「祈織、大丈夫だから」 『だって、』 と、泣いている祈織の涙を拭ってやり そういえば入れていたかな、と 車のダッシュボードからおしゃぶりを取り出す よかった、ここに入れて置いて、と それをケースから取り出して祈織の口に突っ込む 「ほら、これでお留守番できるだろ」 と、頭を撫でると毛布を頭の上から被ってしまった ぽんぽん、と毛布越しに頭を撫でてやりさっさと買ってくることにした あったあった、と いつも祈織に使っている座薬を見つけて、 それと一緒に水分補給用の経口補水液と温かいお茶も買う 「祈織、買ってきたぞ」 『きょうへ、』 「起きてた?」 『うん、』 「あれ?おしゃぶりは?」 と、顔をあげた祈織を見て気付く くわえさせたはずのおしゃぶりをしていない 『おれ、おとなだし、』 と、ダッシュボードの上に置かれていたおしゃぶりを手渡してくる 『おとなだから、もうおしゃぶりはしない』 「でも俺いないあいだ寂しかっただろ?してて良かったのに」 『しない、』 と、おしゃぶり卒業宣言に少し戸惑いつつも とりあえずサンシェードをして外から見えないようにして毛布を剥がす 『さむ、』 「鳥肌立ってんな、ちょっと我慢な」 と、車のエンジンを付けてエアコンを強める 『な、なに』 「何って、」 よいしょ、とその間スウェットを下ろすと ちょっとおむつが膨らんでいることに気付く おしっこもちょっとでてんな、 狭くてやりずらい、と そのままおむつの横を破って開くと 『ひゃ、やだ、こんな、はずかしい、』 「はずかしいっておい、今更」 『だ、だって、』 お腹に力が入ったからか ぴゅっ、とおしっこが飛んだ 『あっ、おしっこっ、』 「おしっこちょっとでちゃってんのな、このままおむつ変えるから」 と、先に汚してしまった先っぽと お尻を拭いてやると 『ひぇ、ぁ、』 と、情けない声を出しているから かわいくて鼻のさきっぽにキスしてやる こいつ本当に熱出てるとなさけない顔すんなあ こいつのこんな情けない顔、知ってんの俺だけなんだな、とちょっと優越感を覚えつつ 指先にワセリンをだして後ろを触る 『ぁっ、そんな、きゅうにっ、』 「こら、暴れんな、狭いんだから」 と、もぞもぞ動く身体を押さえつけ 後ろをくるくると撫でる よし、これではいるかな 『な、や、すんの?』 「は?」 と、ぱき、と薬を開けて 手のひらに取り出して 後ろに当てる 『ぁっ、くすり、』 と、祈織の視線が下に来て つられて俺も視線を下に向けると 今撫でていた穴の上で ピク、と僅かに反応を始めた祈織のかわいいちんぽ 「…期待した?」 『ちが、きょうへいが、』 「とりあえず薬な、」 と、勘違いさせてしまったのは申しわけ無いと思いつつ 薬を後ろに突っ込むと 『っ、ぅんん、』 あぁ、俺がいつも指突っ込んだ時の反応だ ぴくぴく、と更に期待してしまっているちんぽはどうしようか迷いつつ 尻の下に新しいおむつを敷くと どうすんの、という顔で俺の事を見てくるが 「ちょっと経ったら薬効くと思うから」 と、おむつを閉じてスウェットを上げてやると すぐに泣きそうな顔をする 『っ、もう、やら、』 と、腕で顔を覆って泣き出してしまう 「なんで泣くんだよ、お前に泣かれると俺も辛いんだけど」 『だっ、て、』 「うん、」 『きょ、うへ、ぃ、』 ひくひく、っと、しゃくりをあげるから 過呼吸になりそう、と落ち着かせようと背中を撫でてやるが やだ、と頭の上まで毛布を被って隠れてしまう 『おれ、きょうへいに、』 「おれに?」 『めい、わくっ、かけたくねえのに、』 「別に迷惑じゃねえじゃん」 『で、でも、』 「何が迷惑なんだよ」 『…ねつだして、おしっこも、もらした、』 「俺だって熱出たし、昨日」 『めいわくばっかり、だから、おれ』 「べつにいいって。迷惑じゃねえよ」 『おれ、じぶんのこと、すげぇいやになる、』 「…そんな事いうなよ」 『やだ、きらい、っ、』 「祈織、落ち着け」 頭ん中ぐちゃぐちゃになってんな、と 毛布ごと引き寄せて 抱こしてよしよし、と背中をさすってやる 『や、きょうへい、や、っ、やだ、』 「祈織、落ち着け。俺はお前のこと嫌じゃねえから」 『だって、』 「ほら、大丈夫落ち着こ。泣いてると苦しくなるだろ」 『だ、いじょうぶじゃねえのに、』 「大丈夫、ほら、よしよし、」 ぐすんぐすん、と 鼻を啜っていたが背中を撫でているとようやく落ち着いてきて 薬の効果か、もう少しで眠りそうだと 背中を撫でるペースを少しずつゆっくりにしていると 『…きょうへ、おちついたから、…大丈夫。もう、かえろ』 と、ぐしぐしと顔を拭い 自分で車のシートに座り直した祈織 寝させてやろうと思ったのに いつもは寝る前に座らせたら余計ぐずったのに 「……おう、」 俺に背中を向けて すんすんと鼻を鳴らしているのが かわいそうで早く甘やかしたくなる 「祈織、俺はお前が熱だしても、漏らしてても迷惑なんて思わねえよ」 『…しってる、』 「だから、そんな事いうなって、」 『しってても、…』 だめだなぁ、もう 体調悪いせいで気分までどんより落ち込んでやがる もうさっさとかえって甘やかしてやろ

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