んん、今何時、と 時計を見たら14時くらいで 帰ってなんだかんだして3時間ちかく寝てしまっていた 寝たらスッキリした、 お腹空いた、とゴロゴロしていたが ふと、 『あ、やば、っ』 やばい、仕事、 忘れてた、やってしまった いや、今なら直接行けば間に合うと スーツを持って急いでリビングに向かう 『きょうへ、どうしよっ』 「おお、起きた？慌ててどうした？」 『おれ、16時から送迎いれてた、やばい、代送手配すんのん忘れてた…その時間あきらくんもタキさんもダメだしバイトの人捕まんないからおれ入れてたのに』 急がなきゃ、ととりあえずワイシャツを着ようとしたが 「あー、それヤナギが気付いて代送手配してくれてるから大丈夫」 『…あ、そうなの、』 「あぁ、なんかあきらくんの予定調整したらあきらくんがいける事になったから大丈夫だって」 『そっ、か、』 とりあえず大丈夫だった、と ワイシャツを着るのを辞めてソファに腰を下ろす 「なんか食う？ずっと寝てたから腹減ったろ」 おれ、体調悪くて会社休んで 自分の分の仕事忘れて ヤナギさんがどうにかしてくれたけど… それに、あきらくんの予定調整して行けるなら最初からおれもそうすればよかった それができないからおれが行こうと思ってたし だからおれが送迎行ってる間にできる仕事も限られちゃうから 残業とか、 休みの調整とか難しくなってるのかも きょうへいは休み取れないのごめんって言ったけど、結局はおれがヤナギさんみたいに仕事回せてないからなんじゃないのかな、 なんか落ち込む、 「祈織？腹は？」 『あー、うん、なんかあるなら』 「田中さん作り置きしてくれてるやつあるから温めるな」 『…うん、』 「食欲ねえ？」 『あ、プレゼン資料のやつ、』 「とりあえず食ってからにしよ」 『…うん、』 きょうへいはご飯を温めて出してくれて 「食える分だけでいいから」 『…お腹空いたから食べれる』 いいにおいする、 いつも外食が多いからたまにみなちゃんが作ってくれた料理食べるとほっとする そういや最近仕事で全然みなちゃんと話してねえな 帰ってきた時、みなちゃん今日来てたからチラッとすれ違ったけど ほとんど会話もなくおれは寝室に行っちゃったし 『お味噌汁』 「うん、お味噌汁と生姜焼き。お肉食べるの重かったら食えるだけでいいから」 『食える、すき』 あとご飯、ともち麦が入ってるプチプチのご飯も出してくれる きょうへいも食べるのかと思ったけど 横に腰を下ろしておれの頭を撫でてくれる 「寝癖ついてんな」 と、きょうへいは少し笑った 『寝てたから。きょうへいは？食べないの？』 「お前寝てる間に先食っちゃった。ごめん」 『ううん、食ったなら平気』 きょうへいお腹すいてないならいいや いただきます、とお味噌汁から口をつけて 生姜焼きの横のサラダも食べる 「今日の晩飯どうするかな」 『今お昼食べてるから今はなんも思いつかない』 「そりゃそうだよなあ」 『お家で食べたい。うどん』 「うどんでいいの？」 『うん、冷凍うどん』 きょうへいが作ってくれるうどんが好き 冷凍うどんだとすぐ作ってくれるし なんかもちもちしておいしいから好き おれ自分で冷凍うどんした時うどんでろでろになっておいしくできなかったのにきょうへいがやるといつもおいしくなってるから不思議だ 「俺もなんか食お。祈織見てたら腹減ってきた」 と、きょうへいは冷蔵庫を開けて サラダチキンを持ってきて開けて食べるから なんかサラダチキン、きょうへいが食べてるとおいしそうに見えて 『きょうへい、あ』 と、口を開けると1口食べさせてくれた 「どうした」 『きょうへい食べてるとおいしそうなんだもん』 「お前今ごはん食ってんのに」 と、笑われてしまった 良かった、きょうへい機嫌いい 会社行けなかったの怒ってない 『おなかいっぱいだし元気になったからこの後仕事する』 「休んでてもいいけど」 『ううん、平気』 おれはヤナギさんみたいに上手く仕事ができないから その分いっぱいやらなきゃいけない だから元気になったのに仕事しない理由なんてなかった 「そういや前から思ってたんだけど在宅勤務増やそうか、うちの会社」 『在宅勤務？なに？今日みたいに家で仕事するやつ？』 「うん。パソコンだけで仕事終わる日もよくあるだろ？そういう場合わざわざ出社しなくても大丈夫だし。とりあえず部署によって週一位から在宅勤務いれようかって」 『へえ、そんなんいいの？会社行かなくて』 「だって移動時間無駄だろ？」 『うーん、まぁ、そうかな？』 「うん。それに俺と祈織なら確認必要なやつとか結構ここ2人で解決するのも多いし」 『そうなったらきょうへいいいの？』 「うーん、そうだな、俺もだけどみんな楽だろ？」 『うん？そうなら、』 おれはそんな頭良くないから、 よくわかんないけどきょうへいがそういうならその方がいいんだろうな おれが、 ヤナギさんみたいに仕事上手にできたら きょうへいは色々考えなくても大丈夫だったのかな？ おれも早くヤナギさんみたいに上手に仕事回せるようになりたいのになぁ…