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第6話 ※

同じ生徒会室の一角。雅樹が連れてきたここにはソファーが置いてあった。雅樹はそこへ悠星を降ろし、腹の上に乗ってくる。気付いた時にはもう遅く、肩を押さえ込まれてビクともしない。無駄に手足をバタつかせるも意味はなく、雅樹はそれを楽しんで見下ろしていた。 「亮介」 「...はぁ」 雅樹に呼ばれた亮介は渋々といった表情で2人の元へ歩み寄って来た。 「手、抑えてて」 そう雅樹が言えば、亮介が悠星の手首をガシリと掴み頭上へ固定する。 「はぁ!?何すんだよ!離せよ先輩!!!」 「...すまん」 そういう亮介の顔に反省の色は全く見えない。というか無表情。何を考えているか分からない亮介に不気味さを覚えながらも、悠星は掴まれた腕を振り払おうともがくがビクともしない。 そうこうしているうちに、腹の上にいる雅樹が、プチ、プチ...とシャツのボタンを外していた。 「雅樹...。何、してんだよ」 「んー?俺に言わせたいの?それ」 スッと目を細めて妖艶に微笑んでくる。まるで獲物を捕食する為に甘い香りを放ってくる花のよう。 決して騙されてはいけない。分かっていたはずなのに。 「んっ!!」 キュッと乳首を摘まれ、コリコリと執拗に弄られる。その度に身体にピリピリと甘い電流が流れてくる。 「やめ、ろよ...そんな、んっ」 「ふふ、ここ好きだったろ?」 「好きじゃねぇ、っ、」 「じゃあ舐められる方がイイ?」 「何言って...んんんっ」 左は指でぐにぐにと潰され、右は舌で転がされる。ぞわぞわした感覚が身体中に広がっていく。この妙な感覚から逃れたくて身体を捻るが、手首は亮介に、そして、身体を抑えるように乗っかっている雅樹のせいでろくに身動きが取れない。 「やっぱ舐められる時の方が気持ち良さそう...ほんとお前かわいいな」 「っ...」 最悪だ。こんな風に好き勝手されるのも。 自分の身体がどんどん変えられていくのも。 けれど、それ以上に。 この先に待ち受けている快感に身体が期待で震える。甘い甘い感覚を思い出して、段々と喜びに満ちている身体が、 嫌だ。 「悠星...」 雅樹の手がそっと頰に触れてきた。 目尻に溜まった雫を雅樹に拭われる。悠星は初めてそこで自分が泣いている事に気付いた。まさか泣くとは思わず、自分でも驚きながら恥ずかしさが込み上げてきた。 「や、ちがっ、これは...」 そう言って顔を背ける。すると、雅樹は両手で悠星の頰を包んできて、じっと目を見て言ってきた。 「...そんなに俺の事嫌い?」 その顔がどこか切なげで。少しだけ、ほんの少しだけ、胸がきゅっとした。でも、俺の気持ちは変わらない。 「大嫌いだよ」 真っ直ぐに、その言葉を雅樹に放った。

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