悠星の懇願の言葉と同時に、深月は彼の腰をがしりと掴む。悠星がその刺激にビクつく間もなく、彼の最奥に熱い楔が打ち込まれた。 「ああああっ、あ、あ、あっ、んぁ、あっ」 とめどない快楽が身体の奥深く生まれ続ける。揺さぶられる不安定な身体を必死に抑え込もうと、悠星は深月の首へ腕を回した。より密着したことで、互いの熱が直に伝わってくる。 「あ、ああ、あっ、ちゅ…、あ、ぁん…」 深月はその間も、キスをすることはやめなかった。甘くて優しい刺激を送り続ける。そのキスは口だけに留まらず、鎖骨や胸にまでも唾液の痕を残していく。 特に乳首はもともとの素質もあってか、他の部分を舐められた時よりも過剰に反応した。 「あ、あっ、あ、ぁ、や、あああっ」 「悠星乳首舐められるのほんと好きだよね」 「好き、じゃないっ、っひゃあああ」 歯で乳輪を軽く甘噛みされ、際立った突起を弾くように舐めてくる。深月はその間も他の部分を弄る手は休めない。胸、腰、脇腹、へそ。彼の滑らかな体を堪能するように、ゆっくりと感じるところを追って行く。 「んん、ん、んあ、あっ、あ」 悠星は深月の肩へ噛みついて、声を抑えていた。 そんな彼の姿もいじらしかったが、抑えきれない声を聞きたい。 深月は悠星の腕をゆっくりと解かせ、そのまま内ももを掴み腰を穿つ。 「ひゃああああっ、あ、や、やだっ」 その時、悠星の声色が変わった。深月が前立腺を意図的に刺激し始めたのだ。ゴリゴリと太い幹で擦られ、下腹部にどんどん熱が溜まっていく。そして許容量を超えた甘い甘い熱に絶頂が迫りつつあることを悟った。 「やじゃないだろ？きもちい、言ってみ？」 「や…」 「悠星」 「んんんっ」 悠星が「やだ」と単語を口にする前にグリッと最奥を抉られる。ただ、自分で認める言葉を口にするのはやはり憚られる。深月のものにしてほしいと、自分から懇願したくせに。 そんな彼のささやかな抵抗はいつものことだった。深月は今まで触れなかった悠星の肉棒に手を這わせ始める。 「あっ、や、あ、ああっ、ミツ、やめ…」 「きもちい」 「や…」 「きもちい、でしょ」 至近距離で深月に見詰められ、今まで以上に心臓が音を立てる。どんどんと身体に溜まる熱がついに溢れ出したのと音を発したのは同じタイミングだった。 「もち…、きもち、…ミツっ、きもちいぁぁあああああっっ」 ビクンビクンと身体が大きく跳ね、悠星は白濁を出した。その間も深月が動き続けるので、熱が収まることがない。 「俺もっ、…気持ちいよ…っっ」 深月が息を詰めた時、彼も絶頂へ達した。身体の中へ温かいものが広がり、その刺激に悠星はまたイッた。 「んっ…んんっ、ぁああっ」 連続でイッた悠星を見ながら、深月はゆっくりと腰を回し始めた。 「あっ…えっ、んんっ」 また甘い刺激がじんわりと広がって行き、悠星は慌てて深月を見上げた。 視線の先の彼は、情事の時にしか見せない笑みを顔に宿していた。 「まだ、できるよね」 言いながら前立腺をゆっくり擦られ、体内に熱が溜まっていく。快楽の海から上がることをまだ許されてはいなかった。 悠星はゆっくりと頷く。 彼の瞳から逃れる方法を、俺は知らない。