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side 怜  さくらちゃんが許してくれたので、沙江子さんに会いに行くことになりました。 私としては、会わない方が良いような気がしたので、メールでお断りしようと思ったのです…。  沙江子さんとは、さくらちゃんが男に酷い事をされた頃に会ったきりでした。その後、連絡もなかったので、そのままにしてあったのですが…。  私は、話の進め方を考えながら駅の改札を出て、沙江子さんのお宅に向かって歩き始めました。以前付き合っていた女性達のように、新しい出会いを用意する必要があるでしょう…沙江子さんとはお付き合いしていたわけではありませんが…。  新しい出会いを設定するとなると、少し日数がかかるかも知れません――。  前に沙江子さんの所に来た時は、すぐにでも欲望を満たしたい、その気持ちだけでしたが、今日はとても気持ちが重いです――。  沙江子さんの家について、インターフォンを鳴らすと、いつものようにすぐに沙江子さんが出てきました。 「いらっしゃい。待っていたわ」  沙江子さんは相変わらず肌の露出の多い服を着ています。私が来るときの目的は決まっていたのでで、当然と言えば当然なのですが――。 「お久しぶりです。沙江子さん」  前までは、この瞬間からベッドに直行でしたが、今回はそうはいきません。私はドアの前で沙江子さんにはわからないように深呼吸を1つしました。 「どうしたの? 入ったら?」  沙江子さんの言葉に促され、私は玄関の中に入りました。 「今日は沙江子さんにきちんと話をしないといけないと思いまして」  玄関から先へは行かず、その場で話をはじめようとすると、沙江子さんは私の顔を見てクスクス笑いだしました。 「最初のころと同じね。変に真面目な感じ。別に私たちの間に会話なんて無くても良いんじゃない? やりたい時にやって、やりたくなかったら会わない、そういうのでしょ?」  確かに沙江子さんが言う通りです。と言いますか、私が最初のころそんな感じの事を言ったような気もします。 「ですが、沙江子さんは今日はどうしても会いたいと言われたので…」  私が話している途中で、沙江子さんは露出の多い薄い服をさっさと脱ぎ始めました。下着はつけていなかったので、ほぼ裸です…。 「だって、すごくセックスしたかったのよ。あなたもでしょ?」  沙江子さんはすべての服を脱ぎ捨てると、私の首元に腕をまわしました。  以前だったら、すぐに反応していた私の身体が、その時はピクリともしませんでした。 今朝、さくらちゃんが口で奉仕してくれたばかりだからと言うこともあるでしょうが…。  と、さくらちゃんを思い出した途端、私の身体が反応しかけてしまいました。これはいけません!

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