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side 怜 「ねぇ、お願い。アドレスはもう消すから、最後にもう一度だけ、あなたとやりたいな…」  沙江子さんが再び服をポイと投げ捨てて、裸のままスマホを手に取りました。 「はい、見てて、データ消すから」  裸の身体を押し付けながら、私の連絡先を表示させたものを見せてくれました。 そのデータの名前欄には『布施 怜』とありました。「フセレイ」多分…「セフレ」と「レイ」をあわせて作った名前ではないでしょうか…。笑うに笑えませんでした  苦笑いをしている私の目の前で、「布施怜」というデータは削除されました。 「ね、良いでしょ?」  さくらちゃんも、やってきて良いよって言ってくれましたし――。  いつの間にか私の中の野生が目を覚ましてしまったようです…。ですが、もう、血を欲しいとは思いませんでした。 その時は「もう女性とは2度とセックス出来ないのかも知れない…」と言うイヤラシイ思いが私を支配していました。  さくらちゃん、ごめんなさい――。  私はグイグイ胸を押し付けてきた沙江子さんを抱き上げ、ベッドに行きました。そして私もすぐに裸になり、ベッドに横になって私を誘っている沙江子さんの隣に入って、沙江子さんの身体を抱きしめ、首筋に唇を押し付けました。 吸血鬼だった頃、女性と愛し合う時に感じた、牙が出てくる感覚はまったくありませんでしたが…。  これが最後だという思いもあったので、時間をかけて沙江子さんを溶かしていこうと思ったのですが、沙江子さんは我慢できなかったようです。私の腕からすり抜けると、体勢を変えて私をベッドに押し倒し、枕のそばに置いてあったジェルを手に取って、中途半端に立ち上がった私自身にぬりつけました。  私の下半身はジェルをつけられたとたん、ビクンと立ち上がりました。フルーティな香りと粘々した感触がとても心地良くイヤらしく感じられました。さくらちゃんとの時にもこのジェルを使いたい…などと霞にかかり始めた頭の中で思っていました。  沙江子さんはすっかり立ち上がった私自身を見ると、満足そうに私に跨って、ゆっくり腰を落として行きました。私自身を飲み込んだ沙江子さんは、鼻にかかったイヤラシイ喘ぎ声を上げました。 そして、私が来る前から充分に準備されていたからか、沙江子さんはしなやかに身体を仰け反らせ、あっという間にイってしまいました。  そして、その姿を見た私も、スイッチが入ったかのように彼女の身体を貪りました…。沙江子さんが満足するまで、何度も――。  行為自体はとても気持ち良かったはずなのに、次第に後悔の気持が芽生えていました。  私はシャワーを借り、急いで沙江子さんの香りを洗い流しました。そして、私も沙江子さんの連絡先を消し急いで彼女の家を出ました。  もう二度と会わない、そう約束しました。  女性の身体は柔らかくて温かくて甘い香りがします。 それに対して、さくらちゃんは、私と同じような体つきなので、抱き合っても愛の行為と言うよりも、スポーツに近い感覚になることもあります。ですが、狭くて絡みついてくるようなさくらちゃんの中が、今の私にはピッタリくるのです。  あ、もちろん身体だけじゃありませんよ!

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