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side さくら
そんな感じで色んな話をしながら、ルリコさんのサービスを受けていたんだけど、俺のモノはイマイチ元気にならなくて…。
「ダメだねー。どうしようか? そうだ、ちょっと試しても良いかな?」
ルリコさんがそう言いながら、棚から薄いゴム手袋を取ってきた。
「え? 何?」
「せっかくだから、ちゃんとセックスしていきたいでしょ?」
「あー、まぁね」
気持ち良くないわけじゃないんだけど、俺の息子は挿入できない程度の微妙な元気具合なのだ。
「じゃあ、ちょっと失礼」
そう言いながらルリコさんが、俺のケツに指を突っ込んできた。俺はビックリして、体に力が入ってしまった。
「さくらちゃん、力抜いてね。えーと、この辺なんだけど…」
ケツの中でルリコさんの指がうごめいていた。そして、ある所を触られた途端、俺の息子が急にピーンと元気になった。
「うわっ…。それか、あれ、ゼンなんとかってところ」
「前立腺ね、ココ。さくらちゃん、彼氏さんとセックスしてるでしょ、こっちの方が良くなってるんじゃないかなーって思うの」
そうなのか…?
なんだか良くわからないけど、前立腺って所を刺激され、いきり立った息子で、俺は女性とする最後の(と思われる)セックスをした。
確かに気持ち良かったけれど、「愛してる」とか甘い言葉を囁いてくれる怜とのセックスにかなうものはないって思った。
その後、色んなプレイはやめて、ルリコさんと話をした。話をしていく中で、ルリコさんが、俺の店のママの内縁の妻だという事実を知らされて、メチャメチャ驚いてしまった。
ママはてっきり男が好きなんだと思っていた。高校生の頃に同性が好きだって事が分かった…と話していたのに…?
「あのね、旦那は本当は男の人と一緒になりたかったのよ。でもね、私があの人のことが大好きで、どうしても結婚したかったの。だから、性生活は無くても良いし、男の恋人を作っても良いから、私と結婚してって頼みこんだの」
そんなに惚れこまれたママは凄いなって思った。まぁ、良い人なのは確かだしな――。
「へぇ、そうなんだ…。すごい驚きだよ…。でも、ママは自分の妻が働いてるソープを俺に紹介したんだ…って事がまたビックリなんだけど…」
ちょっと複雑な気持ちになりながら俺はルリコさんにそう言った。
「うーん、そうねぇ…。結婚はするけど女は抱かないからってあの人が言ったの。だから…ここで働いてるって感じかなぁ。ここなら愛がないセックスだから、浮気にはならないからね」
ルリコさんはそう言って笑った。
俺はふと、コータがこの話を聞いたら、どう感じるんだろう?…と思った。
世の中には色んな考えの人がいるんだよな――。
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