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強く 抱きしめて 8
頭がおかしくなる。
セックスは気持ちいいから好き。
ウリをしていた時も、セックスは好きだった。
でも今はあの時とは全然違う。
体だけじゃなくて、剛さんはボクのこと全部好きでいてくれるから、心が理性が体が感情が、全部満たされて気持ちがいい。
剛さんのが、何度も何度もボクの前立腺の部分を攻め立てる。
どこを攻めれば気持ちいいのかなんて、剛さんは全部知っていて、こうしてボクを気持ち良くさせてくれる。
「ふああぁぁぁんん!ダメっ・・・イッっちゃう!」
「最高、千都星、可愛い・・・好きだよ」
「ああっあああん・・好きぃ、剛さんっっ、好きっっ」
目の前を星が飛んでる。
自分がなにをしているのかさえわからなくなるほど、脳が快楽だけを求めて、腰を振って剛さんのをもっと深く咥(くわ)えようと必死だった。
「千都星、愛してる」
激しく犯されながら、耳元で剛さんに囁かれて。
お腹の奥深くから快感が弾け飛んで、腰も背中も大きく跳ね上がって、ボクは小さな性器から、全部出し切って全身を震わせていた。
同時にお腹の中が熱くなって、剛さんの大きいのがボクの中でビクビク震えながら、全部出してくれた。
「あん・・・ふぁん・・・」
剛さんのがずるりと引き抜かれる。
ボクは手足がガクガクしてまともに立っていられなくて、そのまま床にへたり込んでしまった。
へたり込んだまま蕩然(とうぜん)と快楽に酔っていると、剛さんはボクの体とかを全部洗い流して綺麗にすると、ボクをお姫様抱っこしてバスルームを出る。
脱衣所で剛さんの首にしがみついたまま立った状態になり、剛さんは器用にボクの体も自分の体もバスタオルで拭いてくれた。
その後は再びお姫様抱っこされて、寝室へ連れて行かれて、ベットの中で何度も抱いてくれた。
幸せで、幸せで。
こんな大きな幸せをくれた剛さんが好きで、大好きで。
剛さんはずっと、可愛いと好きだと、愛してると言ってくれた。
ボクが気絶するまで、抱いてくれた。
*
翌朝、ボクはいつものように剛さんの腕の中で目を覚ました。
一緒に暮らし始めてから、剛さんはボクをぎゅっと抱きしめて眠るので、こうして剛さんの体温と心臓の音と寝息を聞きながら、酷く安心して眠って起きる習慣が身についた。
一人で寝ていた時は、嫌な夢を見たりして飛び起きたりしていたのに。深く長く眠ることなんてほとんどなかった。
でも今は、目覚ましが鳴るまで、嫌な夢を見ることもなく熟睡することができる。
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