133 / 134

エピローグ4

「クゥーン、クゥーン……」 帰りの車の中、ココアはトロンとした目で、俺の膝の上でペタンと寝そべっていた。 「ココア、すっごい眠そう。しかし、ずっとご機嫌だったな」 「Cosy Roomの、ご飯が美味しかったんじゃない?子供達にも、いっぱい遊んでもらえたしね」 「遊びまくったから、汚れちゃったね。明日、店に連れてって洗ってくる」 「柚希の職場でも、可愛がってもらえるんじゃない?ココア、明日も楽しいだろうね」 「うん。みんな、ココア大好きだからな。毛が伸びてきたから、先輩がトリミングしてくれるかも。前にしたいって騒いでたし」 「柚希もトリマーの夢が叶って良かったな。今更だけど……おめでとう。それのお祝いもしよう」 「前に、してくれたじゃん」 「柚希の事は、何回でもお祝いしたいからさ。本当は今日、柚希にウェディングドレス着てほしかったな」 「そんなの、似合わねぇし……それに、挙式は市議の仕事が落ち着いたら、久美さんと義父さんと美空だけで挙げるんだろ。…………まあ、陽人の前だけなら………………着てもいいけど……」 「よし!じゃあ、今から式を挙げよう」 「はぁ!?」 「俺と二人なら、ウェディングドレス着るんでしょ?絶対、見たい!じゃあ、教会へ行こう!」 「本当、強引なんだから…………」 呆れてため息を吐きながら、 膝の上で微睡む、ココアの背中を撫でた。 太陽みたいな笑顔を浮かべ、 ハンドルを握り、嬉しそうにする 美しいパートナーを見つめながら…… 『幸せだな』なんて…… しみじみと、幸福を噛みしめていた。 【陽のあたる場所 ~完~】

ともだちにシェアしよう!