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エピローグ4
「クゥーン、クゥーン……」
帰りの車の中、ココアはトロンとした目で、俺の膝の上でペタンと寝そべっていた。
「ココア、すっごい眠そう。しかし、ずっとご機嫌だったな」
「Cosy Roomの、ご飯が美味しかったんじゃない?子供達にも、いっぱい遊んでもらえたしね」
「遊びまくったから、汚れちゃったね。明日、店に連れてって洗ってくる」
「柚希の職場でも、可愛がってもらえるんじゃない?ココア、明日も楽しいだろうね」
「うん。みんな、ココア大好きだからな。毛が伸びてきたから、先輩がトリミングしてくれるかも。前にしたいって騒いでたし」
「柚希もトリマーの夢が叶って良かったな。今更だけど……おめでとう。それのお祝いもしよう」
「前に、してくれたじゃん」
「柚希の事は、何回でもお祝いしたいからさ。本当は今日、柚希にウェディングドレス着てほしかったな」
「そんなの、似合わねぇし……それに、挙式は市議の仕事が落ち着いたら、久美さんと義父さんと美空だけで挙げるんだろ。…………まあ、陽人の前だけなら………………着てもいいけど……」
「よし!じゃあ、今から式を挙げよう」
「はぁ!?」
「俺と二人なら、ウェディングドレス着るんでしょ?絶対、見たい!じゃあ、教会へ行こう!」
「本当、強引なんだから…………」
呆れてため息を吐きながら、
膝の上で微睡む、ココアの背中を撫でた。
太陽みたいな笑顔を浮かべ、
ハンドルを握り、嬉しそうにする
美しいパートナーを見つめながら……
『幸せだな』なんて……
しみじみと、幸福を噛みしめていた。
【陽のあたる場所 ~完~】
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