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8月30日日曜日 2年目

 真っ昼間、成り行き任せで行為に及んだのはこれが初めてだ。  いつもきっかけは直弥からか、”していか? ”と絶対に聞いてくる大介の問い掛けが今日は無く。  寝ぼけている大介の無意識かもしれない行動に、直弥は乗った。  行為 が進むにつれ、覚醒してきた大介は自分で驚いているようだったけれど、二人とも止まらなかった。  大介はいつもの優しく壊れ物を扱う様な感じでなく、始まったきっかけそのまま、本能に支配されている様で。  性急に貫かれたとき、直弥は上げそうになった叫び声を飲んだ。……引かせたくはなかった。  痛みより大介と繋がっている安心感と喜びが勝ったから。  直弥も大介に同調し、何も考える事を止め、快感を追った。  今朝は幾分涼しかったからエアコンをつけてなかったせいで、二人とも汗だくになり…… 身体中色々な物で、色々な所が、色々と汚れている。 「シャワー浴びな」 目は覚めたけれど、行為後、自分自身に呆然とした様子の大介に、直弥は子供の様に大介の手を引いて、風呂場に連れて行ってやる。  引いていったつもりの腕は、浴室寸前で逆に引っぱられ、結局一緒に風呂に入った。  狭い浴室、羞恥心も手伝って、今までこの家で一緒に入った事は無い。  全裸を明るい中、至近距離で見た記憶もあまりない。  大介に見惚れながら、自分が見られている事にも照れながら、大介のシャワー姿を見ていた。 「先、出てて」  大介が終わると、流石に追い出した。見られたくない処理がある。  起きてから一言も大介は言葉を発していない。  大介が黙って出ていった後、擦り硝子の向こう側、人の気配を感じながら 直弥は汚れや複雑な感情……あらゆる全てを洗い流した。

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