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イライラ-7

翌朝。 「矢嶋くん。今日から出勤してるよ」 「本当に?」 湊は気づいてないが。 実はモテるんだよな。 そして。 企画部の前。 湊と千石さんが話していた。 「もういいのか?」 「すみません。3日も休んで」 「いいって。お前の分は辻元がやってくれたから!それになれない仕事で疲れてたんだよ」 「すみません」 「熱は大丈夫か?」 そう言って千石さんが触ろうとした時……。 「なにしてるんですか?」 そう言って俺は千石さんの腕をひねりあげた。 「何って矢嶋こいつ熱がないか調べてるんだよ」 熱がないから出てきたんだろうし。 わざわざ触らなくてもいいじゃん。 「……なぁ、辻元。なんでそんなに機嫌悪いんだよ?」 別に俺は機嫌悪くなんかない。 「気のせいですよ」 「んなわけあるか!その証拠に今日女の子に全く声かけられてないだろう?」 別に声かけられなくても。 千石さんは、事務の女に気を付けろって。 湊に手出させない。 もし何かするつもりなら俺は許さない。

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