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自覚-5
『矢嶋を俺のモノにするから』
千石さんにそう宣言されてから……。
湊は毎日千石さんと飯食ってた。
「よっ久しぶり。打ち上げ以来だな」
「葉山さん。企画総合 と企画二部 仕事も違うし最近忙しいですから」
「だな。……なぁ、矢嶋を千石に取られて寂しいのか?」
「へ?」
「なんつーか、もの抜けの殻?みたいな感じだしさ」
「……実はこの間。千石さんに矢嶋を自分のモノにするって言われたんです」
「でも。俺は矢嶋を恋愛対象として見てない……はずなのに、千石さんに渡したくないって思ってしまって」
「辻元。考え方変えてみろよ。矢嶋とキスしたいか?」
「はぁ?キッ!?葉山さんっ?」
「いいから。俺は同性と付き合おうがというかちょい耳かせ」
何だろう?
「俺みんなに内緒にしてるけどな、実は女に興味ないんだよ。ついでに彼氏いるんだ」
「俺なんかに」
「辻元になら話して大丈夫と思ったから」
「でな。さっきの続きな。そいつとキスしたりSEXしたいと思ったり守ってやりたいて思ったらそういう対象として気になりはじめてるんだよ」
そして。
葉山さんはだから深く考え込むなってアドバイスしてくれた。
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