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第13話
「やっぱり少し大きかったか」
「甲斐さん、これおろしたてでしょう。すみません」
「いいんだ。それより、これを飲むといい」
テーブルの上には、冷たく冷えたオレンジ色のドリンクがあった。
「梅干しとりんご酢とオレンジで作ったジュースだ」
りんご酢とオレンジは、アルコール分解を促してくれるビタミンCの補給にいい。
梅干しは、酒を飲んで発汗した体の塩分補給になる。
梅干しに含まれるクエン酸は、さらに疲労回復にもいい。
こんな風に、省吾はネクタイを解き、シャツのボタンを外しながら説明してくれた。
「何から何まで、ありがとうございま……」
そこで廉は、息を呑んだ。
省吾が、シャツを脱いだのだ。
学生の頃バスケで鍛えたという美しい裸身が、そこにはあった。
「すぐに上がるから、くつろいでいてくれ」
「は、はひ……」
ドリンクを飲むことも忘れて、廉は省吾を見送った。
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