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弟の悲しみ10
嫌われていなかったことがわかって内心嬉しかったのに、若林先輩と関係を続けた辰之が、どうしても許せなかった。
「それでも尻には触ってやらない、絶対に……。俺の口だけで辰之をイカせてやる」
若林先輩ができなかったことを、俺がやり遂げてやろうと妙に燃えてしまった。辰之の腰骨にやんわり触れつつ、じゅぽじゅぽという音をわざと出して頭を上下に動かす。
「あ゛っ、あ…あ、ッひ♡ 宏斗兄さんっ」
口の中にある辰之自身が、一気に質量を増した。多分、そろそろ達する頃合だろう。空いた手で乳首を摘むように弄ってやった。確か、左胸のほうが感じていたはずだ。
「ふ、うぅ゛う……う~~、もっでる、出ちゃうよ。離れて…あ、兄貴の口の中にぃいいっ…イぐっ、イぐぅ」
俺の動きに合わせて、辰之も激しく腰を揺り動かした。離れてと言ったくせに、思いっきり俺の口めがけて腰をぶつける。かなり苦しかったが、それでも辰之がイケるならと、ここぞとばかりに頭を前後させた瞬間、口内に苦々しい味がぶわっと広がった。
「イってうからぁあ…あ゛、やっ止まってぇ…むり、らからあ゛…ッ!」
最後の一滴まで絞りとるべく、舌をねっとりと絡めて動かした。
「ゃ、や゛ぁ、兄貴っみな、みないれ゛、ぇ!」
もう出なくなったのを機に口を外したが、手で辰之自身を扱き続ける。辰之は顔を真っ赤にしたまま、両足をばたつかせて躰を痙攣させた。
「ずっと、いっへう゛ぅッ… とま、らな…あ゛あぁあ゛ッ」
「辰之、もっともっと気持ちよくなれ。そんなおまえが、俺は好きだ!」
「兄貴っ、あっ兄貴っ…しゅきってほんろ?」
喘ぐ辰之の上半身に片腕でしがみつき、耳元に顔を寄せた。
「ああ、辰之が好きだよ。可愛すぎて誰にも渡したくない!」
「うぅれしぃ、宏斗兄さ…俺もしゅき♡ だからもぉち〇ぽゴシゴシやめてぇっ」
「俺の手の中でもっと感じて。辰之をイカせたい」
「もうやだぁ…! 許してっ…あっ、あ゛…!! ッ、はァ゛あぁん、お゛かひく、な゛っちゃ…ンンっ!」
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