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「も……俺ばっかり」  俺ばっかり興奮させられて余裕なくなって、こんなの不公平だ。  射精後の気だるさに身を委ねながらそう告げると、アキラは少し驚いたような表情で俺を見た。  そりゃ確かに気持ちよかったけどさ。なんだかんだ言って結局俺ばっかりアキラに翻弄された感が否めない。  アキラにも満足してほしいのに……。  あ、でも……そういえば、アキラはインポだって自分で言ってたような。  さっきアキラが暴露していた言葉を急に思い出した。でも、だからって俺だけって言うのはなんか違う気がする。 「まーた百面相してんなぁ」 「だって……」  俺が言い淀むと、言わんとすることが伝わったのかアキラが困ったように笑い、そっと腕を引かれた。  導かれるままアキラの股間に手が触れる。 「――あ……」  ドキリとした。アキラのアソコ凄く硬くなってる。 「……あんたインポだったんじゃ」 「萎えること言うな。他のヤツにはピクリともしなかったんだけどな……ハ、渡瀬にだけはこうなるらしい」 「俺、だけ……?」  それって、喜ぶべき事、なんだろうか? 「と言うか、前にも見ただろ。風呂場で」 「風呂……あっ、あの時は……夢中で、わけわかんなくなってたし……っ」  温泉での出来事を思い出し、ぶわっと羞恥心が増した。  そっか、俺だけなんだ……。そう考えたらなんだかやっぱり嬉しくなって、起き上がるともう一度おっかなびっくり触れてみる。  アキラのは俺より何倍も大きくて硬い。握った瞬間にソレは質量が増し腹に付きそうな勢いでググっと反り返った。  よく考えたらアキラは俺に何もさせてくれたことがない。だけど、俺だって男だから、好きな人の身体には触れたいし、アキラが気持ちよくなることをしてあげたいと思う。  思い切ってそこに顔を寄せ、アキラのモノを口に含んだ。そのまま深く飲み込み舌でぐるりとなぞると、口の中でびくびくと震える。 「お、おいっ」  アキラの声色に困惑の色が混じるのがわかった。拒否されたわけではないので構わず続けると透明な体液が次から次へと溢れてくる。  全ては入りきらなくて一度唇を離すとアイスを舐めるように上から下へと舌を滑らせた。形をなぞるように先端をちゅぅっと吸い、口を窄めてもう一度深く飲み込む。  届かない部分は手で扱いてやると口の中でさらに質量が増した。  凄く熱くて硬い……コレが今から俺の中に……? そしたら俺はどうなっちゃうんだろう?  そんなことを考えながら夢中でしゃぶっているうちに、頭上でアキラが酷く色っぽい溜息を吐いて肩を押され口の中から性器を引き抜いた。 「やばかった……。たく、これで煽ってないとか嘘だろ」 「イって良かったのに」 「だから、煽るなって。こっちは優しくしてやりたくて色々我慢してるんだぞ」  言いながら物凄い勢いで強く抱きしめられた。  アキラの心臓、凄い速さで脈打ってる。俺と同じ……いや、それ以上にドキドキして……。 「我慢なんてしなくていいってば」 「……っおまえなぁ」 「……俺なら大丈夫だから……俺は早く、アキラと一つになりた――」  最後の方は熱い口付けに呑みこまれて言えなかった。  貪るような荒々しいキスに収まっていた熱が再び上昇していく。 「ん……ンっ」 「後悔しても知らないからな」 「……そんなのするわけないよ」   後悔なんて、しない。恋人同士一つになりたいって思うのは自然な事だと思うから。

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