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1 風呂場をでて

目の前の薫の手を借りて坪を押している。細い指はほかほかとあったかい。気持ちいいようで、眼がとろりと寝そうだ。明日、親衛隊との会ですることになってるので、練習台になってもらっている。  最初はどうかと思ったけど、部位や、たんに押すと言っても、力加減に道具もあったりと奥が深い。やられる側が気持ちよさそうな反応が見れるのも、やりがいがあって、意外に楽しい。 「気持ちいい?」 「はい。気持ちいいです」  眠気が出て少し舌足らずの声がエロい。 「あっ」 おもわずでたというような薫の声も甘い。 「ごめん、今の、痛かった」 「大丈夫です。気持ちいいです」  にこりと薫が微笑んだ。かわいい。という煩悩をかき消すようにツボの復習をする。  もう、薫にエロい気持ちを抱くことが止められない。  弟だ、弟だと言い聞かせてるのに、薫の動作がいちいちエロい。こんなにもタガが外れたのは、嵐士とのひどいトークからだけど、薫がこの部屋に俺が男を呼んでいたのを知っていて、なおかつ手伝うといった頃から、緩みかけてはいた。  手のツボから上がってシャツの上から腕からひじ周り握る。ひじは意外と凝っていて、ゴリゴリと親指でほぐす。薫はきもちいいらしく、ここちいい脱力で俺に腕をあづける、俺はその細い腕とすべすべの肌を堪能する。  きれいな肌は、魔性だ。いかに兄弟と思いたくても、目の前の見目麗しい男が自分に何をされてもいいなんて、そんなうまい話、のりたいに決まってる。完全に自分のテリトリーで広いベッド、いま、押し倒しても、薫は察して、身体をあずけるだろう。ストライクゾーンは広い方だけど、若い男は特別に色っぽい。骨っぽくて脂肪の薄いからだ。この年頃でしか見られない神秘性。 「今日は、この辺で、付き合ってくれてありがと」 「いえ、ありがとうございました。きもちよかったです」  律義に礼をいう薫は俺が心のなかで何を考えてるかなんてつゆほどにも考えてないだろう。薫は俺の娼婦じゃない。人形じゃない。今までは使用人という立場だったけど、これからは少しづつでも、友人ぐらいの関係になりたい。気心の知れない兄弟がゴールだ。その思いは確かにあるけど。今思えば、寮にうつって、島津さんに薫の様子は聞けど、会いに行かなかったのは、自分がこうなることを感じていたから、自らセーブしていたのかもしれない。少し、距離を置く。別で、男をつくらないと、間違いが起きてしまう。  しばらく男と寝ていない。最近、ふいに感じる薫の気配に、欲情して、自分の制御をするのがつらい。だいたいいつも薫は部屋にいるから、抜くにしても、いろいろしんどいし。そういえば薫はどう処理してるのか。俺のいない間に抜いたりするのだろうか。その時のおかずは? それがどうでもいい男、嵐士なんかなら、おかずの話なんかいくらでも話せるのに、いや、むしろ、友人を目指すなら、仲のいい兄弟でも、そういう話ってするのでは。 「もう、そろそろ寝ますか?」 「あっ、はい」 よこしまな考えを打ち消した。こんな下心がある状態で、そんなことは聞けない。 「源氏様、僕はGWに一度、本家に帰ります。源氏様は帰られないですよね」 「GWには帰らないけど、近くに帰るよ。父親に一応、進路相談しないと。兄貴たちも会えたら話、聞く。話だけだからすぐに帰るけど、島津さんには挨拶するつもりだから、よろしく伝えて」  毎年、生徒会で部活関係のいろんな仕事がこの時期立て込むのでわりと忙しい。家に帰っても誰も歓迎してくれないし、わざわざ忙しい時期に帰ることもないだろう。 「気を付けてな。嫌なら、すぐ戻って来いよ」 「ありがとうございます」

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