37 / 93

第二章・14話

 キスの後は耳を食み、首筋をつたい、胸元を弄る。  涼真の愛撫は、多彩で丁寧だった。  舌先で器用に桃色の乳首を掘り起こし、ちゅくちゅく吸うと瑞は身をよじって悶える。 「やぁ……ッ。涼真、さん。そこ、そこダメぇ……ッ」 「涼真さん、じゃなくって、涼真、だろ?」  優しく立ててくる歯の刺激に、瑞は我慢ができなくなってきた。 「涼真、早く。早く、欲しい」 「焦らないで」  そう言って、涼真は瑞のペニスを手に取った。  静かに、やんわりと扱きだす。 「あっ、あッ、ヤだ。だめ!」 「一回出せば、落ち着くよ」 「そ、んな。あぁあ!」  勃ち上がった瑞の性器に、涼真はスキンを着けた。  こうすれば、シーツを汚さずに済む。  彼の気配りは瑞にも通じたらしく、息を弾ませながらもお礼を言ってきた。 「ありがとう。ごめんなさい、涼真」 「いいんだよ。じゃあ、後ろ、いくよ」 「んッ、あぁんッ!」  涼真の長い指が、後膣に入り込んできた。  ローションを絡め、ぬぷぬぷと出し入れされると、どうしてもその先の行為を想像してしまう。 「ね、涼真。もう、もういいから。すぐに挿れて……」 「ダメダメ。裂けたらどうするの」 「大丈夫……、あぁッ!」  瑞は、跳ね上がった。  涼真の指腹が、体内の敏感な部分を捉えたのだ。

ともだちにシェアしよう!