44 / 93
第三章・3話
「下手だなぁ、手伝ってやるよ」
少し焦れたような口調の稀一が、腰を使い始めた。
蒼生の口元から喉奥まで、太いペニスが行き来する。
「んぐッ! ん、んんッ。んっ、うっ!」
たちまち唾液が溢れ、じゅぽじゅぽと水音が始まった。
「蒼生の顎、小さいな。いい具合だ」
ため息交じりの稀一の声は、ようやくご機嫌になってきたようだ。
だが、蒼生の方は、苦しくて仕方がなかった。
(お願い。早く終わって!)
長い長い、責めは続いた。
唇は痺れ、喉奥まで突かれて何度もむせた。
「あ、イきそう。全部飲んで」
(え!?)
飲む!?
考える間もなく、口中に大量の精が放たれてきた。
「う! うぐッ、んん、んッ!」
とにかく、必死だった。
零さないよう、蒼生は必死で生温かい体液を飲んだ。
(ま、まだ出る……ッ)
口の端から、幾筋か唾液が流れた。
それでも、稀一の精は零さないよう、頑張った。
零したら、きっと叱られる。
そんな恐れが、蒼生を支配していた。
長い射精がようやく終わり、解放された蒼生は荒い息をしていた。
「後始末まで、ちゃんとして」
「後始末?」
「お掃除フェラだよ」
確かに稀一のペニスは、自らの残液と蒼生の唾液で汚れている。
くらくらしたが、今度は舐めるだけでいいのだ。
幾分かはマシ、と蒼生は最初やったように、まるで犬のように稀一のものを舐めた。
ともだちにシェアしよう!