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第四章・27話
熱いキスを交わしながら、二人は話した。
「妊娠しない?」
「発情、まだだから大丈夫」
「万が一赤ちゃんできたら、俺の子どもにしてもいい?」
「ふふっ。馬鹿だなあ」
やがて雄翔の唇は下に降り、都の可愛い乳首を吸ってきた。
「あ、はぁ、あ。うぅん……」
「すごく綺麗だよ、都」
あぁ、ゾクゾクする。
快感が身体の奥から、湧いてくる。
5千円で身体を売った時は、ただ気持ち悪いだけだったのに。
「う、あぁ。んんッ!」
とろり、と都の先端から体液が溢れた。
「ね、もうダメ。我慢できない!」
都は、自分から脚を広げた。
都の紅い蕾に指腹で触れると、そこはローションではない何かで濡れている。
Ω特有の、愛液だ。
「僕、濡れてるでしょ? 今、すっごく欲しいんだ。雄翔が」
上ずった声で囁かれると、雄翔も我慢ができない。
指で蕾を押し開くと、潤滑剤で滑らかに整えたペニスを当てた。
すぐに、呑み込まれてゆく雄翔。
(内、ほぐれて……、柔らかい……)
みちみちと奥まで押し込むと、雄翔は震えた。
都の体内は、心地よく温かい。
それがきゅんきゅん締め付けて来ると、もうそれだけで果てそうになる。
「み、都。動くぞ!」
「あ、はぁ、んッ!」
二度目なので気持ちに余裕ができそうなものだが、雄翔は逆に追い詰められていた。
都の身体に、声に、熱さに、悶えに。
「んぁ、あぁ! はぁ、はッ! 雄翔、雄翔ぉ!」
ただ無心に自分の名を呼んでくれる存在に、溺れた。
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