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おおおおっ?
〝おおっ!〟
緩やかに揺れる仄かな光にまつわり付く煌めきが、驚きを見せるように激しく舞った。それがアスカには理解出来ない。
「情け?寵愛?」
アスカは男の肩先へと軽く視線を流し、突き放すように続けた。
「あんた、そう言ったよな?」
〝おおっ!あなた様は、なんと、なんと……だ……〟
「ヤヘヱ」
男が不意に名前を呼んだ。クソマジにヤバい響きは変わらずでも、男の声音は静かで平坦だった。ヤヘヱを黙らせようとしたのだろうが、聖霊を相手に意味がないと知るアスカには、ただの甘やかしにしか見えなかった。
〝おおおおっ?〟
アスカはそれ見たことかと思う。ヤヘヱの好奇心は全開だ。煌めきにも虹のような色合いが浮かび、聖霊達のワクワク感に似たものを思わせる。クスクス笑って噂を楽しむ精霊達と同じなのだ。
聖霊達は物に命を与え、生きた証を記憶に刻む。それが彼らの噂のもとになる。ヤヘヱにもそうした聖霊の記憶があることに、アスカは気付いた。
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