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恥じ入る?

「君もだ」  どこか楽しげな口調で男が続けた。クソマジにヤバい響きに、しつこく反応していたアソコが、裏切り者の汚名返上というのか、ぴくりともしない。ここに来て、おとなしいというより、子供のような純真さで、極々普通にしている。アスカは安心して男へと視線を戻し、またも悠然とする男に、嫌みな口調で問い返した。 「俺が?」 「ああ」  男はアスカに腹を立てていた。その理由もわからないままに、今では楽しそうにしている。それをアスカが馬鹿たれ扱いで問い返したことは、男にはわかっている。もう一度、怒らせようと思ってしたのだが、男の楽しさには少しも影響しなかった。 「ヤヘヱを困らせるな」 「よく言うぜ、そっちが困らせてんだろ」  態度を変えそうもない男に、アスカの方が苛立った。畳み掛けるように言って、ちらりと見上げたが、その隙にヤヘヱが逃げた。ヤヘエは男の肩先に恥じ入るような煌めきを儚げに残し、仄かな光と共に消え失せていた。

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