184 / 812
御託?
「だからね」
ヌシはアスカが理解しないことに苛立った。拗ねるような物言いが、それをアスカにわからせる。
「チヲカテトスルモノに変わる時って、すっごく痛いんだよ、我慢出来なくて、他の感情を入れちゃう奴もいてさ、そうなるとホント最悪、チヲカテトスルモノの祖にはピュアな感情じゃなきゃダメなのに、全然ピュアじゃないってことだもん、そんなの、誰だって、うへってなるでしょ、祖だって口直しが欲しくなる、だから魂をもらっちゃう、死んじゃうってことだけどね」
「もらっちゃう?」
アスカはそこに怪しさを思い、聞き返していた。モンスターになり損ねた魂はどこへ行くのだろう。チヲカテトスルモノの祖がもらったというが、その化身のようなヌシがかかえ込んでいるようにも見えない。
「……それって」
アスカは疑うように呟いた。
「まさか……」
そこで突然、クソマジにヤバい響きに意識が満たされ、アスカの疑問も言葉にならない。
〝御託はもうよい〟
ともだちにシェアしよう!