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闇の住人?
変異に失敗した魂も行き着くところは同じと、アスカにはわかっている。ヌシに過去を見せられていた時に、気付かされたことだ。
〝だから魂をもらっちゃう、死んじゃうってことだけどね〟
そういった言葉で、ヌシは変異に失敗した魂がどうなるのかを面白おかしく語っていた。アスカはその時、ヌシの話に感じた思いを言葉に出来なかった。正直、したくなかった。意識内に響いた男の声に救われ、〝まさか〟と疑うように呟くだけで済ませていた。〝落ちこぼれの用なし〟となったものでも、遥か太古の昔にはモンスター討伐の鍵とも言われた能力に気付かされたことだ。変異に失敗した魂が行き着く先についてのその思いに、間違いはない。
「闇だ」
アスカは胸のうちで小さく言った。変異に成功したとしても、塵になれば失敗したのと変わらない。崇高なる愛の変異でも、魂に浄化の機会はない。男も闇に落ちる。浄化も難しい悪と化した死者と共に、まったき闇の住人になる。
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