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好きに答えを?

 男がアスカをちらりと見た。その目付きには恨めしさが戻っている。手厳しい小言を用意していたのだろう。アスカに機先を制され、悔しげだ。アスカはしてやったりと、気分よく続けた。 「動画の子、行方不明ってたけど、関係ねぇのに、なんであのクソガキは気にする?てか、人狼をか?」 「行方不明など人間の所業、我らなら苦もなく探し出せよう」  男は負けを認めた風ではなかったが、アスカの疑問には答えていた。 「敢えてせぬは、関心のなさによるもの、あやつが気にするは人狼、アルファのかかわりのみ」 「だから、なんで俺にやらせんの?」 「昔と違い、人間の目がある、あやつが動けば目立つ、君なら誰も気にせぬ」 「そうか?」  アスカは微かな苛立ちを込めて言った。 「落ちこぼれの俺だって、アルファに会いに行きゃあ目立つってもんだろ」  それには答えるつもりがないようだ。男に笑うように返された。 「余計なことを考えたがる頭で、好きに答えを出すがよい」

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