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属する人間?

「ふざけやがって」  アスカは男に誤魔化されたようで腹立たしかった。 「それも仲間内の秘密ってか?」  アスカにはそう思えたが、男がもたれ掛かっていたドアから体を起こし、スラックスのポケットに入れていた手も引き出して、アスカと真正面に向かい合った時に、思い違いだったと知る。 「ふざけてなどおらぬ」  男はやや厳しげに言って、片手をアスカの頬へと伸ばし、指先で撫でるようにして下へと滑らせた。しなやかなに動く指先は顎で止まり、僅かな身長差を意識させるようにアスカを上向かせて行く。それがアスカにはヘタレ扱いされたようで面白くなかったが、男に喋らせる為にと我慢した。その思い通り、ハンサムな顔を間近に続きが聞けた。 「君を無能と断じた者ども、無知なれど油断してはならぬ」  男が『人間外種登録変更制度』を利用した能力者について話しているのは、アスカにもわかる。人狼のアルファ率いる『人間外種対策警備』に属する人間達のことだ。

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