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若過ぎっだろ?
「おいっ」
アスカが声音を低くして脅しを掛けるように呼び掛けても、二人は阿吽の呼吸で平然とアスカを無視する。ヤヘヱに至っては遠慮会釈もない。本音ではアスカの能力を恐れているというのに、元から恐怖がなかったかのように傲然と話を先に進めて行く。
〝阿呆と思うておったが、これ程とはの、我らが殿が去るも当然至極〟
「ヤヘヱさん、言い過ぎ」
そう返しはしても〝バカ〟と〝阿呆〟は仲良しだ。楽しげに話すフジの口調にヤヘヱを諫めようという気配はない。
「アスカさんは知らないでしょ、時代が変化する前、事務所でバイトしていた時に、所長の紹介で代表と知り合ったというのをね、僕が施設育ちで親を知らないことも、所長が代表に僕の援助を頼んでくれていたことも、それで大学在学中に代理人の資格試験に合格出来て、だから僕が代表を父親と思っていることもね」
「父親だ?」
アスカはフジの話にその気もないのに口を出してしまった。
「若過ぎっだろ」
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