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お屋敷の?

「うん、そうだよ、だけど代表は……」  フジは眩し過ぎる笑顔で嬉しそうに答えていたが、すぐに人目を憚るように声を潜め、不満げな響きを伴わせて続けて行く。 「……クソじゃないからね」  父親と慕う男以外は〝クソ〟と思っても、下っ端のフジに言えることではない。アスカには男も〝クソ〟のうちだが、フジの激しく切ないまでの思いには逆らわなかった。それがフジにも伝わったようだ。話の続きをあっさりと喋る。 「お屋敷の執事さんもだけど、ヌシさんは自分に得することには寛容なんだ、代理人資格を持つ僕が直接願い出ても、許されたと思う、三人のうちの誰かに命じて、変異させていたよ」  ヴァンパイアに年寄りがいるのは衝撃的だったが、〝亜種〟というのなら合点も行く。ヴァンパイアの美男揃いを都市伝説としたことも、〝亜種〟で解決する。しかし、変異を金で買おうとした怖いもの知らずの男二人を思うと、アスカもその間抜けさに笑いしか感じなかった。

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