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遊びじゃね?
フジの話はアスカに国勢調査の人口推移を思い出させた。モンスター居住区での増減はアスカのような能力者次第で、真正モンスターの数値に動きがなかったのを記憶している。聖霊に国勢調査は無意味だが、妖怪に山男、ゾンビにシェイプシフターと、街を自由に闊歩し始めたモンスター達も同じようなものだ。彼らの繁殖様式は謎めいて、正確なところはわかっていない。把握出来るのは人間らしく振る舞うヴァンパイアと人狼くらいだが、この種族にも動きはなかった。
「あいつ」
アスカは考えをまとめるようにして言った。
「クソガキにはさ」
ヌシは〝亜種〟を作って人間を変異させることから離れたが、その〝亜種〟ですら時代が変化したあとは増やされていない。得するのであれば寛容になるとしても、〝現代人の感情に旨みはない〟とも言ったというのでは、〝亜種〟を許可する気があるのかどうかも怪しくなる。アスカはそう思って言葉を繋いだ。
「全部、遊びじゃね?」
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