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代表は愛?
「アスカさん、笑ったよね」
フジの不満そうな口調に、アスカはやはり父親と慕う男を庇って責めたいのかと思った。しかし、すっと顔を上げたフジにはそうした雰囲気がない。
「アカ、アオ、キイなんて誰にでもわかることだよ、ヌシさんの意地悪ということもね」
「おっと……」
そちらかと思うアスカの驚きを、どう理解したのかはわからない。というより、フジは全てを善意に解釈し、憤然と話を継いで行く。
「僕も最初に注意されたよ、代表を決して名前で呼ばないようにとね、そんなのはおかしいでしょ、悪いのはヌシさんなのに」
「けど?」
アスカが代わりにそれとなく続けたことに、フジがこくりと頷いた。
「代表の〝亜種〟になってわかったんだよ、何を言ってもヌシさんを喜ばすだけとね、三人はヌシさんのお気に入りで、アカさんは憎悪、アオさんは嫉妬、代表は愛、だから意地悪も過ぎるんだ」
「へぇ……」
これにはアスカもにんまりだ。フジの話に答えが知れた。
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