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感嘆符付きで?

「けど……」  アスカの呟きがとめどなくフードの奥で愚痴のように続く。腐れ男とアルファに二人だけの世界を作られたのだ。両親がいちゃつき出した時と同じに、反射的に見ないふりをしてしまうが、二人は両親ではない。黙っていることは出来ないでいた。 「こいつ……」  胸のうちで男を思い、微かに首を傾げて言葉を繋ぐ。 「何しに来た?」  男の〝触らないでもらいたい〟という台詞には意味がないと、アスカは思う。あるというのなら、両親の愛にも似た二人だけの世界を、アルファと一緒に作りはしない。暑苦しく見詰め合う二人の眼差しは真剣そのものだ。見ないふりをしつつも、熾烈な視線の遣り取りには嫌でも気付く。 「ったく、なんなの?」  仕方なく、アスカは見ないふりをやめて、二人だけの世界に没頭する腐れ男とアルファに目を向けた。そしてわかって来たような気がする。 「そっか、ルンルン」  二人を感嘆符付きで呼べば答えが出る。続く名前も自ずと浮かぶ。

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