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ヤヘヱを相方に?
これがフジなら、ヤヘヱの長ったらしい話にも、うんうんと優しく相槌を打ち、うまく調整しながら自分の思う方向へと話を持って行くのだろう。気短のアスカには出来ないことだ。アスカは誰が相手でも考え付いたことをすばりと口にする。
「あの店、ナギラがやらせてるってこったろ?」
〝うむ〟
自らを威張りたがりのジジイに見せようが、ヤヘヱは小心者の甘ったれだ。慣れないことや気に入らないことに出会うと、すぐにびくついて拗ねまくる。アスカの問い掛けにも悠然とし、仄かな光に漂う煌めきをゆったりと頷くように揺らしたのからして、モンスターカフェを縄張りとしているのは間違いない。
〝故に、我らが殿も折に触れて立ち寄られておりまする〟
「へぇ」
当然そうなると、アスカは思った。続けて、男の〝癒し〟探しも楽勝と、フードの奥でほくそ笑む。喋り好きなヤヘヱを相方に、モフモフ山男のナギラの身内から情報を引き出すのだ。まさに笑いが止まらない。
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