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妬ましさが増大?
「っ……ぐっ」
アスカは喉の奥で悔しげに唸った。昔に別れを告げようが、今に違いがある訳ではない。むしろ今の方が悪質だ。棺を用意したように、まぼろしに向けた思いは悲しみだった。アスカに向けるのは生々しさだ。女にはなれないと知っていながら、肉感的な眼差しで煽り立てている。
「クソがっ」
怒りに任せて自制心を刺激しても、体内におけるアソコの勢力範囲は広大で、年齢的に今のアスカでは太刀打ち出来ない。目くるめく愛欲の炎がちらついて、本能のままに襲い掛かりたくなる。すっぽんぽんになって、弾けてしまえとそそのかすアソコに負けそうになる。
「けど……」
方法はある。なし崩し的に男へと竿を振りたがるアソコに道理を悟らせてやるのだ。アスカは可憐な美を腕にいだく雄々しさが男にはお似合いと、目に焼き付くその様子を引き合いにして、宥めに掛かった。とはいえ妬ましさが増大し、そうした自分に苛立ち、結果、アソコもおとなしくなった。
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