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喋りを聞きつつ?
「てかさ」
パソコンの画面を見詰めて、アスカはふと考えた。半ば強制的とはいえ、一週間の休みを取ったのだ。メールチェックや予約確認をして、精霊達のろくでもない噂から占いに使える事柄を抜くといった面倒な作業にあくせくしなくてもいいことになる。
「よな?」
精霊達の狂乱は今もって続いているが、耳を閉ざしてしまえば遠ざけられる。アスカは久し振りにゲームで楽しく時間を潰し、夜もふけた頃、寝落ちしそうになる前に、バスルームに行って歯を磨いた。そして部屋に戻りながら思っていた。男が駄目にした予定を遣り直すにしても、主要にしていた〝癒し〟探しはなくなった。〝癒し〟が男の魂を解放させる鍵になると思い込んだ自分が間抜けだったのだ。
「けど……」
解放の方法が謎のままでも、焦りはなかった。僅かずつでも情報を集めて行けたのなら、自然とわかって来るはずだ。そう結論付けてベッドに入り、聖霊達の喋りを聞きつつ、ぐっすりと眠った。
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