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男振りも最高の?
「で、あんたも使われたってな」
笑いとは言えないものでも、アスカの気分は高揚した。無表情であるからこそ気付ける男の機微な感情の揺れが、気持ちを高める。
「俺んとこに来させたのだって、ケチ臭ぇガキらしいじゃねぇの」
つまりアスカの前では無表情も感情の表れということだ。そう思いたくなる程に、ハンサムな顔に覗けた微かな笑いは優美で、それがアスカの目には推測への承認にも映る。
「あんた、言ってたじゃん」
お陰でアスカの喋りにも熱が入った。
「行方不明なんて人間がすることだってよ、ケチ臭ぇガキが心配してんのも、そこだってな、『人間外種対策警備』には人間の職員がいるしさ、となりゃ、アルファに確かめなきゃなんねぇ、けど、目立ちたくない、で、奴は考えた、人間にとっちゃ落ちこぼれな俺を出張らせようってな、こっちの都合、無視でさ」
ここでついに男が大いに笑った。無表情を完全に解いて、男振りも最高の爽やかな笑いを見せたのだ。
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