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妙に騒がしく?

「ったく」  アスカは諦めた。男の威光を笠に着て、威張り腐られるのは癪なものだが、ペットのようにくんくんと、鼻を鳴らして男に甘えるヤヘヱよりは扱いやすい。邪魔になるようなら、闇の瘴気に酔わせてしまえばいいことだ。そう思って、わざとらしく行き先を教えてやった。ヤヘヱの煌めきが期待に膨らんだのは、これまた今更のことではある。 「けど……」  モンスターカフェといえば、アスカの目下最大の関心事のこともある。その可愛らしいアルバイト風もふもふ給仕と遭遇するには、ランチ時を狙うのが最も確実と思うが、昼には少し時間が早い。それでアスカは『人間外種対策警備』に寄ってからと続けた。ヤヘヱの機嫌が損なわれない程度に気を使い、言葉を選んで会話に誘う。 「野暮用でちょいとな」  〝うむ、構わぬぞ〟 「へいへい、ありがとよ」  人通りのない一本道を妙に騒がしくするヤヘヱのせいだろう。憎まれ口を叩きはしても、アスカの気分は軽やかだった。

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