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より深めて?
「てか……」
噂好きな精霊達によると、山男は穏健な種族ということだった。精霊達の噂に興味がなく、聞き流していた中にそうした話があったのを、アスカはふと思い出していた。山女については超が付くくらいの恥ずかしがり屋ということで、時代が変化したあとも、未だ表に出て来ようとはしない。それでも物は使いようと男達を持ち上げ、優雅に暮らしているそうだ。
パフォーマンスに見せる迫力やナギラの勇気ある行動は、意気に感じれば強くなれる山男達の心情を表したものなのだろう。女達に使われてばかりが山男ではない。尻に敷かれようが、ここ一番での頑強さはなくさないでいる。
「うーん」
だからこそ、アスカは悩まされた。尻に敷かれる輩は父親で慣れていた。母親に勝てないアスカも同じようなものだが、ナギラの怯えを見る限り、同類扱いされていないのがわかる。むしろ女扱いされたような気がして、それでつい不気味な笑いをより深めてしまうのだった。
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