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騒ぎまくって?
「で……」
アスカの気分は上々だ。不自然極まりなかった笑いが心からのものへと変わって行く。それが良かったのだろう。ナギラの怯えも消えていた。というより、元から怯えていなかったようにも感じさせるが、気にしない。居場所がはっきりしたのだ。次に知るべきことは、これしかないと思って言葉を繋ぐ。
「野郎、どこ?」
「多分……」
ナギラのしっかりした口調にも穏やかさが漂う。そして硬く閉じられた続き部屋を軽くはたきで指し示し、茶目っ気たっぷりに続けていた。
「主人室にて、人間種社会にございます本部とリモート会議をされておりますよ、ドアが閉まる音に交じって、フジ殿の叫声が響いておりましたので」
つまりフジは男を連れ戻したにもかかわらず、またも逃げられたことになる訳だが、探し回らなかったのからして、精霊達の関与は疑うべくもない。向こうで沈黙していても、こちらでは騒ぎまくっていた。フジと一緒に―――その状況が目に浮かぶ。
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