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アスカとの出会いが?

「ふじゃ……っ」  ちょいと噛んでしまったが、そこを気にしては追い込まれる。相手は勢い込んでいるのだ。こちらも厳しく行くしかない。それでアスカは喧嘩上等と声音を低くして、さり気なく続けた。 「……ざてんじゃねぇぞ」  ところがヤヘヱとフジがそうであるように、ナギラにもアスカの渾身の力を注いだ脅しが効かないでいる。承知といった感じに―――それを怯えと捉えるには余りに的外れというくらいに、微笑まれてしまっていた。 〝ふおふおふお〟  そこにヤヘヱの癇に障る高笑いまでが響き、アスカはついイラっとして顔を顰めたが、ヤヘヱが当然のように腕時計にへばり付いていたからでもある。元々は喋り好きな精霊達の仲間なのだ。個性を持ったはぐれ者に転身しようが、会議のあいだに強いられる沈黙に耐えられはしない。それでも男の側役と豪語するように、男の側にいられれば幸せだった。アスカとの出会いがヤヘヱにとって僥倖であったのは確かと言える。

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