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ほんにほんに?
「っうか……」
ヤヘヱがペットのようだとしても、側役というからには、主人の屋敷で飲んだくれていい訳がない。ましてや主人は会議中だ。そう思ってアスカは続けた。
「大丈夫か?それ?」
「はい、ご領主様もご承知のこと、ただこちらで配慮を致しまして、会話に差し障りない程度に薄めたものを差し上げるようにしております」
〝うむ〟
僅かばかりの不満を漂わせても、配慮と言われてはヤヘヱも受け入れるしかない。とはいえ気に入りの席で瘴気に酔える喜びを、偉そうにして誤魔化すところはヤヘヱらしい。それでアスカはふんと鼻先で馬鹿にしてやった。そうするあいだにランチが届き、台所へと姿を消したナギラが配膳トレイにパスタとサラダとアレを載せて戻って来た。
「おおっ」
〝ほんにほんに〟
がっついたつもりはなかったが、アスカは思わず満足の行く味に声を出してしまった。ヤヘヱもジジ臭く同調し、その煌めきをほんのりと快然たる様子で赤く染めていた。
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