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こうも言われて?
ヌシの気分は子供と同じだ。好きか嫌いかの判断で突拍子もないことをする。しかし、間抜けではない。子供に見えても、悠久の時を生きる老巧手練れであるのを忘れてはならない。そういったヌシにとって、唯一愛でもって変異した男は替えの利かない存在で、その機微なる感情の浮き沈みが何にも増してのご馳走となる。時代が変化した現代においては、人間との共存や贅沢な暮らしに必要不可欠で、それが故の嫌がらせというのもわかり切ったことではある。
〝キイは僕のもの〟
ヌシのこの台詞に続く言葉が全てを語っていた。
〝お兄さんには絶対に渡さないから〟
遥かに年上の相手から〝お兄さん〟呼ばわりされたのには未だむかつくが、男を取られまいとしての台詞と思えば腹も立たない。頻繁に糧を差し向けるのと同様の嫌がらせだ。子供っぽい焼き餅でしかない。それでアスカはヌシにこうも言われていたのを思い出した。
〝〝特別〟なモンスターなんて、ホントいらない〟
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