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ヤヘヱから聞き出す?
「ふざけてんじゃねぇぞ!」
男に抱きかかえられていることで、アスカの口は男の耳元近くに位置していた。これも男の運命だ。アスカはどやしつける勢いでわざとらしく声を張り上げてやった。ヤヘヱが跳ね散らかす光の粒の眩しさに目を細めようが、負けるものかと睨み付けてもやる。ところが男には平然とされ、ヤヘヱにはご満悦といった調子に笑われてしまった。
〝ふおふおふお〟
加えて、間抜けな配下を教育し、さらに指導しようというような小癪さで言葉を繋ぐ。
〝ほんにたわけよの、我らが殿がうぬに嘘を吐く理由など、なかろうものが〟
「う……るせ」
ヤヘヱに割り込まれなければ、今頃はどういった事情なのかを理解していたはずだった。こうして男に連れて行かれているのだ。詳細は無理としても、大まかな内容については知れていたに違いない。それをヤヘヱに邪魔された訳だが、男にやめさせる気がないのでは、アスカもヤヘヱから聞き出すしかないことになる。
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