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おまえの……?
「よしっ」
アスカは気持ちを固めた。ここに連れて来られたのが、男とアルファにとって何かしらの役に立つからというのはわかっている。そこに青年が関係していない訳がない。となればそれを逆に利用して構わないことになる。そう思えたところで腕組みを解き、顔を上げて男とアルファに視線を向けた。
先に男と目が合った。完璧な無表情をより完璧にする厳しい眼差しに威圧されるが、睨み返すのも面倒と、そのままアルファに視線を流した。それの何が面白いのか、アルファが野太い声音に笑いを含ませ、これ見よがしに男へと声を掛けた。
「なぁ……」
しかも内緒話でもするように、男に頭を寄せて言葉を繋ぐ。
「あれね、いつもなの?」
「ああ」
驚くことに、沈黙を旨とするような男がまたもアルファに答えた。ふざけた調子の問い掛けというのにだ。アルファにも驚きだったのだろう。笑いを含ませても、続けた言葉の口調には重々しさがあった。
「おまえの……せい?」
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