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そこに込めた?

「だけど……」  その言葉で話を継ごうとしたヌシの口調が、僅かばかり大人びた調子へと変化を見せた。ヌシなりに気を使ったのが、続く語りでアスカにもわかる。 「ホント、信じられないと思うけど……」  かしましい精霊達は光の精霊から派生したと、ヌシは言った。噂好きのお喋りが凛と輝く光をもとに生まれたとは、確かに信じがたい。それでも時折、興味津々でまとわり付く光を思うと、納得しないでもなかった。その思いからアスカは大きく頷き、先を促した。 「……で?」 「うん」  ヌシは楽しげに頷き返して、光と闇は表裏一体、かしましい彼らと一緒に闇からも精霊が誕生したと答えた。そしてそれがチヲカテトスルモノの祖というのだ。 「昔はね、お兄さんにくっ付いてるのとおんなじで、人間が作り出した物に宿ってたんだ、お兄さんのはそこに起きた出来事を記憶して、チヲカテトスルモノの祖は……」  そこに込めた感情を記憶していたと、ヌシは笑いながら続けた。

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