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煌びやかな姿が?

「うん?」  今更ではあったが、アスカのその目がマントの肩先にへばり付くヤヘヱを捉えた。小心者のくせに威張りたがりというのに、ヌシとの話し合いからずっと、かつての仲間達の大騒ぎにも大物ぶった静けさを見せている。というより、薄紅色に染まる煌めきをふわりふわりと揺らす姿は、惰眠を貪るといったものに近い。それがアスカには忌々しくて、叩き起こしたく思えた。 「けど……」  意味不明な喋りで騒がれるのも鬱陶しい。それでそっと静かにハンガーに掛けた。縫い目の裂けたロングドレスは母親に直してもらうことにして、雑に畳んでチェストの上に放った。ちゃんと替えが用意してあるのだ。さらに母親に直せたのなら御の字と、無料修繕の喜びを噛み締めつつ、着古したよれよれスウェットの上下に着替えた。 「てか……」  よれよれスウェットに着替えたからだろう。アスカの頭に、真新しいロゴ入りスウェットに身を包んだヌシの煌びやかな姿が浮かんで来た。

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