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脇に置き?

「っ……たれがっっっ」  悔しいが認めるしかなかった。ヌシのようにすんなりと、まったき闇から現実世界に戻ることがアスカには出来ない。自然界の精霊を頼るにしても、如何せん、気ままなところのある精霊達だ。のんべんだらりと、もっともらしい言葉で煙に巻き、高みの見物と決め込むのはわかっている。自力でどうにかするにしても、意識のみで存在する世界では、来た時のように〝値千金の黄金の足〟といった肉体を使っての物理的な行動は起こせない。 「なら……」  今回は逆に、水面へと泳ぐように意識すればいいような気がした。そうした考えで頑張ってみたが、闇を感じるばかりで視界という現実を目にするには至らなかった。 「ああ!クソ!」  取り敢えず、アスカは怒鳴って気持ちを落ち着けた。苛立っても仕方ない。まったき闇から抜け出すのが喫緊の問題だ。口を突いて出そうになるヌシへの罵詈雑言も脇に置き、周囲を探るような気分で闇に意識を向けてみた。

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