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不意に意識が?
アスカの問い掛けの何に疑問を持ったのか、男は完璧だった無表情を僅かに崩し、考え込むような様子で目を細めた。アスカが業を煮やして、苛立たしげに睨み付けた時にやっと答えを出したようで、ふっと短く笑ってにやついていた。その鷹揚にして自信に満ちた笑いに、アスカの苛立ちがさらに募る。すっぽんぽんになっても、それこそイチャイチャしようが、そこに女の幻が付きまとうのは必定と思えたからだ。
「やめた、やめた」
それはアスカには我慢ならないことだった。こうなったのなら、何が何でもアルバイト風山男を口説きに行く。男の魂を解放するといった頼まれ事が残っているが、急ぐ必要はない。アルバイト風山男を口説く合間に探ればいいことだ。
「だろ?」
アスカは独りごちて立ち上がった。自室に向けて歩き出し、そのまま後ろ手に手を振りながら男に言った。
「あんたも帰……て……」
〝くれ〟と繋げるつもりが、不意に意識が飛んで続けられないでいた。
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