1025 / 1035

巨大熊のアソコが?

「クソがっ」  アスカはそう呟きながらベッドに身を投げた。このまま不貞寝するしかないように思えて、面白くない。 「けど……」  ついにルンルンな人生が花開くのだ。そこにはアルバイト風山男が待っている。その喜びから自らを腹を空かせた巨大熊にし、怯えながらもせがむ毛むくじゃらな子羊に襲い掛かる夢を描いて、眠りについた。目を覚ませば精霊達の興奮も収まっているだろう。そうした願いと共に―――。 〝うおおおおおっ〟 〝きゃははははっ〟  しかし、ヤヘヱと精霊達による息の合ったきんきら声に叩き起こされることになる。アスカはベッドから跳ね起き、瞳に映った姿に目を丸くし、それに向けて不本意にも寝起きに掠れた声音で問い掛けてしまっていた。 「な……んで?」 「起こすに忍びなく思うてな」  死人も目覚めようという美声に、アスカは震えた。厳密に言うのなら、毛むくじゃらな子羊の妄想にはぴくりともしなかった巨大熊のアソコがとなることだった。

ともだちにシェアしよう!