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母さん……に?
モンスターカフェの常連になれるような母親だ。モンスターに偏見はないのだが、だからといって明らかにヴァンパイアとわかる肌と瞳を持つ見知らぬ男を前にしては、さすがに警戒したに違いない。フジとは懇意にしているとしても、男とは面識がなかったはずだ。安易に別荘に招き入れ、さらには猫可愛がりする息子を叩き起こさせに行かせる訳がない。それがどうしてと思うアスカは答えが見出せず、仕方なく男に聞いてみたのだった。男にはこうさらりと返された。
「玄関ポーチに辿り着けぬと、困っておられてな」
アスカの疑問は膨らむばかりだが、口元を不機嫌に歪めるアスカに構わず、男は相好を崩して話を継いでいた。
「故に、私が案内をして差し上げたのよ、わかってしまえば容易いものであったが、先に挨拶をしておいたのでな、感謝をと、別荘に招かれた」
「あい……さつ?」
「うむ」
「母さん……に?」
ここで男は答える代わりに、満足げに微笑んでみせていた。
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